2024年4月11日に、迎賓館は開館50周年を迎えます。
明治以降の建造物として初めて国宝に指定(平成21年)された貴重な建物である迎賓館赤坂離宮。
日本における唯一のネオ・バロック様式の西洋風宮殿建築です。
これまで数多くの国王、大統領、首相などをお迎えしたほか、主要国首脳会議などの国際会議の場としても使用されている国の迎賓施設です。
迎賓館赤坂離宮の参観できる場所は「本館」「庭園(主庭および前庭)」「和風別館」という主に3つのエリアに分かれています。
※参観の入口は西門(学習院初等科側)です。正門からは入場できないので、ご注意ください!
↓↓こちらは出口です↓↓(入口と間違えやすいので注意)
アクセス
〈JRご利用の場合〉
中央線・総武線「四ツ谷」駅下車、赤坂口より徒歩約7分
〈東京メトロご利用の場合〉
丸ノ内線「四ツ谷」駅下車、1番出口より徒歩約7分
南北線「四ツ谷」駅下車、2番出口より徒歩約7分
※迎賓館には駐車場及び駐輪場がありません。
料金について
料金は下記の通りです。(2024年4月現在)
本館・庭園 | 一般:1,500円、大学生:1,000円、中高生:500円、小学生以下:無料 |
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和風別館・本館・庭園 | 一般:2,000円、大学生:1,500円、中高生:700円 ※小学生以下はご参観いただけません。 ※本館を参観するかは、当日参観料支払い時にご選択いただけます。 |
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和風別館・庭園 | 一般:1,500円、大学生:1,000円、中高生:500円 ※小学生以下はご参観いただけません。 ※本館を参観するかは、当日参観料支払い時にご選択いただけます。 |
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庭園 | 一般:300円、大学生以下無料 |
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予約について
本館と庭園は事前予約なしで参観することが可能です。
和風別館及び団体(20名以上)での参観には事前予約が必要になります。
私は、和風別館・本館・庭園のすべてを見たかったので、事前予約をしました。
公式HPに公開日程が掲載されていますので、詳しくはそちらをご確認ください!
迎賓館赤坂離宮 | 内閣府 (geihinkan.go.jp)
また、迎賓館赤坂離宮は、ツアーも大人気!
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(とにかくツアーの種類が多い!)
館内に入る前に
館内に入る前には、国宝である施設を保全するために、手荷物検査があります。
今日は、本館・和風別館・庭園のすべてを見て周る予定ですので、まず本館から。
ちょっとした坂を上り、本館へ。
本館は東京オリンピックの組織委員会にも使用されています。
坂を上っている最中に松ぼっくりとどんぐりを発見!!
館長さん自らが設置というお話もちらっと耳にしました…!
癒されたなぁ。
さて、ここで想定外のことが。
ここから先は、撮影が禁止でした。
以前、お友達が行った際には、一部撮影可能だったとのことですが、今回は完全NG。
OMG!!!!!!
撮影禁止と知り、まさにこんな感じだった。笑
調べていかなかった私が悪いのですが…
ということで、ここからは公式HPの写真をお借りしながらレポートしていきます。
では、行ってきます!!!
正面玄関・中央階段
※公式HPを参照
海外からの賓客を最初に迎えるのが、玄関ホールです。
絨毯は、正面玄関の扉を抜けて中央階段から2階の大ホールへと続きます。
玄関ホールの床は、イタリア産の白い大理石(ブレッシュ・ビオレット)と宮城県産の黒い玄昌石で構成されています。
中央階段を上がっていくと、金箔で彩られたアーチ状の美しい天井を仰ぎ見ることができます。
館内を見渡すと、まるでフランスに来ている気分になれます。
朝日の間
※公式HPを参照
要人の表敬訪問や首脳会談が行われる朝日の間。
国賓が天皇皇后両陛下とお別れの挨拶をする、迎賓館赤坂離宮で最も格式の高い部屋です。
2年間の改修工事を経て、2019年4月に公開を再開しました。
創建時にフランスから輸入された椅子やクリスタルガラスのシャンデリアがあり、天井には朝日を背にした女神の絵画が。
〈女神オーロラの天井画〉
※公式HPを参照
朝日の間では、職人さんの手による金箔の貼り直しの映像などが放映されていました。
壁には京都西陣製の紋ビロード織・別名「金華山織」が張られています。
最も格式の高い部屋と言われている朝日の間は、とても印象に残っています。
見どころ満載のお部屋です!!
彩鸞の間
鳳凰の一種である「鸞(らん)」と呼ばれる架空の鳥のデザインのレリーフがあることから「彩鸞の間」と呼ばれています。
彩鸞の間は、本来、賓客が最初に案内される控えの間として使われます。
総理大臣による外国元首との首脳会談や条約調印にも使用されているそう。
壁に張られた10枚の大鏡が印象的でした。
※公式HPを参照
この空間の中にも、和の要素が所々入っており、そちらも見どころです。
羽衣の間
迎賓館赤坂離宮において、最大級のシャンデリアがあるこちらのお部屋は、フランスに行った時を思い出させる空間でした。
※公式HPを参照
かつて舞踏室と呼ばれた「羽衣の間」は、歓迎式典や晩餐会の招待客に食前酒を振る舞う場として使用されていました。
また、迎賓館赤坂離宮のなかでも最大の広さなので、演奏会がおこなわれることもあるそうです。
※公式HPを参照
また、天井画に天女の姿が描かれていないのは、舞踏会に集う淑女を重ね合わせる趣向ともいわれています。
「羽衣の間」に置くために購入されたエラール社(仏)製のグランドピアノですが、皇室を表す菊の御紋が描かれていて、こちらも印象的でした。
花鳥の間
四季折々の花や鳥を描いた30枚の七宝焼が印象的だった「花鳥の間」
日本画の巨匠・渡辺省亭(わたなべ せいてい)が下絵を描き、七宝焼きの天才といわれた涛川惣助(なみかわ そうすけ)が卓越した技術によって焼いたもの。
※公式HPを参照
また、天井画には、フランス人画家が描いた油彩画24枚と金箔に模様を描いた12枚の絵が張り込まれています。
ちなみに…「花鳥の間」のシャンデリアは、館内で一番重く、球形スピーカーが組み込まれているそうです!
公式晩餐会や記者会見の場として使用されている場所ですので、納得です。
和風別館
さて、ここからは、ガイドさんと一緒に和風別館へ行って参ります!
迎賓館和風別館は、1974年迎賓館の大改修時に谷口吉郎の設計により新設されたもので、「遊心亭」と名づけられました。
谷口吉郎さんは、東宮御所や東京国立近代美術館、帝国劇場などを手掛けた名立たる建築家です。
諸外国の賓客に、せっかく日本へ来ていただいたのだから、「和」のおもてなしをしたいということで建てられたんだそう。
つい最近、5日間くらいかけて池のお掃除をしたそうで、池もきれいでした。
谷口吉郎さんは、“ゆらぎ”をつくるために、最初水盤をつくられたそうですが、(20㎝くらいの水が張っただけのもの)田中角栄さんが「池があるのに、鯉がいないのは寂しい。」とおっしゃったようで、今では80㎝まで池を深堀したため、錦鯉が優雅に泳ぐようになったのだとか。
もみじの木や梅の木(23本)もありました。八重桜も数本。
迎賓館所有の盆栽は18鉢で、五葉松、黒松、真柏、楓などがあります。また、樹齢140年を超える黒松や五葉松などもあるとのこと。
和風別館に入り、玄関から続く渡り廊の右手は坪庭になっており、孟宗竹が植栽され、京都の白川砂や貴船石が風趣を高めています。閑静な空間でした。
※公式HPを参照
47帖の畳敷きの主和室や即席料理室、茶室、一通り見ることができます。
決して壁や物には触れてはいけないので、そちらにも神経を集中させながら。
主和席では、賓客を和食でおもてなしをしたり、着物や生花の観賞、日本舞踊の催しもあるそうです。
※公式HPを参照
先ほどの写真にもあった池の鯉に餌をあげたりすることも人気のようです。
和風別館を出た後は、主庭にある噴水に向かいました。
前庭や主庭には、色鮮やかなパンジーが!
夏にはサルビア、秋にはマリーゴールド、冬には葉ボタンが前庭や主庭を彩っています。
また、噴水は創建当時からのもので、国宝にも指定されています。
写真のなかに国宝が2つも…!!
噴水のなかには、鷲の上半身とライオンの下半身をもつ伝説上の生き物である、グリフォン(ギリシャ神話に登場)や亀、シャチなどの青銅製の彫刻が4体装飾されています。
キッチンカー・アフタヌーンティー
前庭では、キッチンカーが出店しています。
軽食やドリンクを提供しているのですが、毎日出店しているキッチンカーと日替わりで出店しているキッチンカーがあるようです。
また、キッチンカーが提供するアフタヌーンティも人気のようで、1日30セット限定(要予約/売り切れ次第終了)で販売されています。
迎賓館のお庭でアフタヌーンティーができるということで、普段とは違う日常を楽しめそうです♪
参観記念品の販売
正門近くに迎賓館の参観記念品を販売している場所もあります。
小物だけではなく、お菓子なども販売されています。
また、迎賓館を出ると近くに「迎賓館赤坂離宮前休憩所」という場所もあります。
そちらでも、カフェやオリジナルグッズを扱うショップもあります。バリアフリーのお手洗いも備えてあるなど、迎賓館を参観した方々が集まっていました。
迎賓館を参観した際に立ち寄ってみるのも良いかもしれません。
50周年記念
赤坂の迎賓館では2024年4月11日から、1年限定でこれまで非公開だった部屋などを一般公開します。
今回見ることのできなかった「西の間」や「東の間」「サロン」
参観に事前予約は不要。
一般料金で1500円となっています。
50周年という節目の年に、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか*